<四方山話> にアップしました

先日、お客様から「ずーっと昔に、別製で作ってもらった算盤を修理して欲しい」というご依頼があり、雲州堂に送っていただきました。

誰の作った算盤でしょう・・・としばらく点検しても「銘」が見つかりません。 でもとにかく素晴らしい仕上がりのソロマチックです。 あ、もしかして!、と「裏板の表側」を目を凝らして見てみました。(「裏板の表側」というのは、そろばんを机に置いて裏板を見てください、そこに銘が彫りいれてあるのです。銘には色を入れていないし、そろばんの玉があるため邪魔になってなかなか彫りいれてある銘が見えないものなのです。なんでそんなに見づらい所に彫るのか?・・・大切な本黒檀の枠に作者の銘を入れるのを嫌ってのことだと思います。一流の職人さんは本当に謙虚です・・・捜す方は大変ですが^^:)

27年前に作られたソロマチックなので、彫りいれた銘が消えかかっていて読みにくかったですが《二代目雲文作》と彫られていました。

 ☆ 《二代目雲文さん》(内田文雄さん) は、現在では本当に残り少なくなってしまった雲州の伝統工芸士さんで、長年にわたり雲州堂の算盤の製作にかかわってくださっております。現在では、難しい算盤の修理はこの方でないと出来ません。そろばんは作るより修理するほうが何倍も難しいのです。いつもビックリするような素晴らしい修理をしてくださいます。(2009年1月に二代目雲文さんに会いに島根まで行った時の記事はこちら)☆

そして、この修理ソロマチックは27年ぶりに二代目雲文さんの所にお里帰りして、金具を替え、欠けていた妻の部分も分からないように修理していただきました。

このソロマチックの記事が <四方山話> にアップされています。どんなに素晴らしいそろばんか一度見に行ってくださいませ!!