そろばんネタ帳

そろばんムービー

013)雲州そろばん その伝統的技術と技法5(後編)

「組み立て・仕上げ」の後編です。

ここでは、そろばんを美しく仕上げるために、磨き・角の面取りなどを入念に行います。そして、定位点を入れる作業をした後、最後の仕上げに入ります。また、ペーパー・トクサ・ムクの葉と徐々に細かく磨いていき、モクロウで艶を出し、最後に布で磨きます。その後、職人が自身の目で検査を行い、キズ・運動具合の不備などをチェックしてようやく「そろばん」の出来上がりです。

ここまで丹精込めて作るそろばんだからこそ、そろばん1丁1丁には作者の銘が彫り込まれているのです。

今では雲州でも、作業を簡単にする工夫がなされている部位もありますが、基本的に高級算盤といわれるそろばんは、その職人が自身のプライドをかけて作っているのです。